㈵−20 |
産業医,脳ドック医は頭痛にどう対処すれば良いか |
目的 |
職場における一次性頭痛の有病率を調査. |
研究デザイン |
富士通南多摩工場健康推進センターの健康管理室を訪れた社員を対象に一次性頭痛の有病率と仕事への支障度,医療機関への受診率を調査. |
研究施設 |
富士通南多摩工場健康増進センター健康管理室 |
研究期間 |
2001年2月から11月. |
対象患者 |
健康管理室を健康管理上の面談,感冒など様々な理由で受診した連続 704名の社員. |
主要評価項目とそれに用いた 統計学的手法 |
一次性頭痛の有病率,頭痛が仕事に与える影響度,医療機関への受診率. |
結果 |
職場調査における一次性頭痛の有病率は片頭痛 13.2%(男性11.6%,女性26.6%),反復発作性緊張型頭痛29.15(男性27.6%,女性41.3%),慢性緊張型頭痛0.9%(男性0.8%,女性1.3%)であった.多数の片頭痛罹患者(84.3%)が仕事の能率が低下すること訴えていた.片頭痛のために医療機関を受診した割合は23.7%と低率だった. |
結論 |
今後,職場における頭痛医療推進の必要性について,産業医学に携わる産業医,看護師,保健師への啓発活動を進めることが重要である. |
作成者 |
池田 憲 |
文献タイトル (日本語) |
脳ドックにおける日本の片頭痛調査 |
目的 |
脳ドック受診者における片頭痛の有病率と脳ドック所見を検討. |
研究内容 |
片頭痛の有病率調査.片頭痛群と対照群の脳ドック所見を比較. |
研究施設 |
PL東京健康管理センター神経内科 |
研究期間 |
2003年4月から2004年3月. |
主要評価項目 |
片頭痛の有病率と重症度.医療機関への受診率.頭部 MRI所見.頭部MRA所見. |
対象者 |
PL東京健康管理センターの脳ドック受診者3508名. |
結果 |
脳ドック受診者を対象にした研究では,片頭痛の有病率は 10.2 %(男性6.1 %,女性19.4 %)であった. 前兆のある片頭痛 の有病率は 1.4 %(男性0.7 %,女性3.0 %) ,前兆のない片頭痛の有病率は 8.8 %(男性5.3 %,女性16.5 %)であった.重症度は軽症例75.4 %が多く,中等症例15.4 %,重症例9.2 %であった.片頭痛罹患者の医療機関の受診率は15.1 %と低かった.片頭痛群の脳ドック所見は脳動脈瘤が4例(1.1 %),脳動静脈奇形が2例(0.6%)に認められた.T2白質高信号域は片頭痛群で4.5 %に描出されたが,対照群(5.1 %)との間で有意差はなかった. |
結論 |
脳ドック受診者の中で1割以上を占める片頭痛の認識度を高め,頭痛医療を支援していくことが脳ドック医の新たな役割と考えられた. |
作成者 |
池田 憲 |
文献 PubMed−ID |
PMID: 9051330 |
文献タイトル (日本語) |
日本の片頭痛有病率:全国調査 |
論文抄録 |
日本にける片頭痛の有病率は 8.4 % で,前兆のない片頭痛と前兆のある片頭痛の有病率はそれぞれ 5.8 % , 2.6 % であった.片頭痛罹患者の 69.4 % は医療機関を未受診であった. |
作成者 |
池田 憲 |
論文抄録 |
大山町における片頭痛の有病率は 6.0 % で,女性が片頭痛に罹患するリスクは男性に比べ 5.9 倍高かった ( オッズ比 5.9) .前兆のある片頭痛罹患者の 61.0 % ,前兆のない片頭痛罹患者の 71.8 % は医療機関を受診していなかった. |
文献 PubMed−ID |
PMID: 14979878 |
文献タイトル (日本語) |
戸別調査方式による日本の片頭痛調査:大山町研究 |
作成者 |
池田 憲 |