㈽−３
どの程度の緊張型頭痛患者が存在するのか　
またその危険因子や誘因・予後はどうか

 

推奨
緊張型頭痛の 危険因子や誘因などについては， 稀発反復性 ，頻発 反復性緊張 型，慢性緊張型頭痛で異なる．予後については頻発 反復性 とくに慢性緊張型頭痛で不良なことがあることを留意すべきである
推奨のグレード
B　　

 

背景・目的

本疾患は一次性頭痛の中で最も一般的なタイプの頭痛である．様々な調査で一般集団における生涯有病率は 30 ％以上と極めて多い． 危険因子や誘因などの， 発症原因を探ること， 患者の予後を推定することは頭痛診療において重要である．


解説・エビデンス

緊張型頭痛は一次性頭痛の中で最も一般的なタイプの頭痛である．様々な調査で一般集団における生涯有病率は 30 〜 78 ％の範囲とされている 1) ． 危険因子や誘因などとしてストレス，動かないことなどが共通して報告されている 2) 3) ．本症の 病態生理についてはまだ不明な点が多い（ Q02_04 参照）が，臨床的に 頻発 反復性， とくに慢性緊張型頭痛で不良なことがあることを留意すべきである．


参考文献のリスト

1) Headache Classification Committee of the International headache Society:
　 The international classification of headache disorders, 2nd edition. Cephalalgia
　 2004;24(Suppl 1):1-150.
2) Kaynak Key, F. N.,Donmez, S.,Tuzun, U: Epidemiological and clinical
　 characteristics with psychosocial aspects of tension-type headache in Turkish
　 college students. Cephalalgia, 24: 669-74,2004
3) Zivadinov, R.,Willheim, K.,Sepic-Grahovac, D.,Jurjevic, A.,Bucuk, M.,Brnabic-
　 Razmilic, O.Relja, G.,Zorzon, M. Migraine and tension-type headache in Croatia :
　 a population-based survey of precipitating factors. Cephalalgia 2003;23:336-343.


検索式・参考にした
二次資料

PubMed 検索： 2004/11/25
tension type headache 1155
& prevalence 239
& risk factor 63
& prognosis 125
& prophylaxis 84
（但し有用な文献は少ない）