㈿−3
どの程度の患者が存在するか .
危険因子 , 増悪因子にはどのようなものが存在し ,
患者の予後はどうか

 

推奨
群発頭痛の有病率は 10 万人あたり 56-401 人程度と報告されており , 片頭痛に比べその患者数は少ない
群発頭痛の発症年齢は通常 20-40 歳代である.男性における有病率は女性の 3-7 倍である.群発期には , 発作は定期的に起こるほか,アルコール,ヒスタミンまたはニトログリセリンにより誘発される
推奨のグレード
B  
 
                                                                
 

背景・目的

群発頭痛は眼周囲から前頭部 , 側頭部にかけての激しい頭痛が数週から数ヶ月の期間群発することが特徴で , 夜間 , 睡眠中に頭痛発作が起こりやすく , 男性に多いとされている.また群発頭痛は実際に診断がつくまでに長い時間がかかることが多く , その臨床的特徴を記載する事は重要である.


解説・エビデンス

有病率調査は報告により様々であり ,10 万人あたり 56 人から 401 人である.

  対象年齢 有病率人口 10 万人あたり
    (95%CI)
Sweden 1) 18歳 (42-174)
San Marino 2) 全年齢 69 (39-114)
USA 3) 全年齢 401 (262-588)
San Marino 4) 全年齢 56 (31-92)
Norway 5) 18-65歳 381 (153-254)
Italy 6) 18-65歳 200 (146-254)


これまでの検討では,男女比に関しては 5 : 1 から 6.7 : 1 で男性に多いと報告されている.しかし, Manzoni らは群発頭痛の発症の時期を 10 年ごとに比較して,徐々に男性の優位性が低下してきている事を報告している 7) ( 1960 年以前の発症例では男女比 6.2 : 1 であるが, 1990-1995 年の発症例では 3.5 : 1 と減少してきている).この報告では生活習慣の変化,特に喫煙との関連を報告している.このことについては Ekbom も同様に発症年度がくだるにつれて男女比が小さくなっていることを報告している 8)
発症年齢としては 20-40 歳での発症が多い.
誘発および増悪因子としては,アルコール飲料,ニトログリセリン,ヒスタミンがあげられている.また群発頭痛では大酒家,ヘビースモーカーが多いと報告されている 9)
Sjostrand らは 60 例の長期間フォローアップを行い,その 26.5% において,単一の群発期ですんでいることを報告している 10) .またその報告の中で, 2 回目の群発頭痛発作は 3 年以内に 83 %で見られるとしている.また 189 人を 10 年以上フォローした報告では,反復性群発頭痛と当初診断された症例の 13% が慢性群発頭痛へと移行し,慢性群発頭痛と当初診断された症例の 33 %が反復性群発頭痛へと移行していた 11)

 

参考文献のリスト

1) Ekbom K, et al. Prevalence of migraine and cluster headache in Swedish men
  of 18. Headache 1978; 18 : 9-19.
2) D'Alessandro R, et al. Cluster headache in the Republic of San Marino .
  Cephalagia 1986; 6 : 150-62.
3) Swanson JW, et al. Incidence of cluster headaches: a population-based study in
  Olmsted County , Minnesota . Neurology 1994; 44: 433-7.
4) Tonon C, et al. Prevalence and incidence of cluster headache in the Republic
  of San Marino . Neurology 2002; 58: 1407-9.
5) Sjaastad O and Bakketeig LS. Cluster headache prevalence. Vaga study of
  headache epidemiology. Cephalalgia 2003; 23: 528-33.
6) Russell MB. Epidemiology and genetics of cluster headache. Lancet Neurology
  2004; 3: 279-83.
7) Manzoni GC. Gender ratio of cluster headache over the years: a possible role
  of changes in lifestyle. Cephalalgia 1998; 18: 138-42.
8) Ekbom K, et al. Age at onset and sex ratio in cluster headache: observations
  over three decades. Cephalalgia 2002; 22: 94-100.
9) Manzoni GC, et al. Cluster headache-clinical findings in 180 patients.
  Cephalalgia 1983; 3: 21 -30.
10) Sjostrand C, Waldenlind E and Ekbom K. A follow-up study of 60 patients after
 an assumed first period of cluster headache. Cephalalgia 2000; 20: 653-7.
11) Manzoni GC, et al. Cluster headache-course over ten years in 189 patients.
 Cephalalgia 1991; 11: 169-74.

検索式・参考にした
二次資料

・ PubMed (2004.11.28)
Cluster headache 1742
and prevalence 115
and gender 14
and clinical findings 189
and prognosis 74