日本頭痛学会ニュースレター14号 2013年11月
- 第41回頭痛学会総会会長 寺山靖夫先生よりご寄稿
- 第41回頭痛学会総会のご案内
- 国際頭痛分類第3版(ICHD-III)beta版について
- 頭痛学会員のWeb確認機能の開始について(広報委員会より、HPリンク)
- 最近の頭痛研究トピックス(広報委員会より、HPリンク)
【1】第41回頭痛学会総会会長 寺山靖夫先生よりご寄稿
岩手医科大学神経内科・老年科 教授
寺山 靖夫 先生
この度、第41回日本頭痛学会総会を2013年11月15日(金)・16日(土)の二日間、岩手県盛岡市のアイーナ・いわて県民情報交流センターにおいて開催させていただきます。
医療に「生活の質」が問われる現代において「頭痛」は必須の知識であり、頭痛研究会をもとに発足した日本頭痛学会はその中核となり、わが国における頭痛診療と研究の進歩に大きく貢献してまいりました。
平成9年の学会発足以来年々発展を続け、会員数も2000人を越える大きな学会に成長しました。この間、慢性頭痛治療ガイドライン2002、新しい国際頭痛分類とICHD-II日本語、慢性頭痛の診療ガイドラインの出版と改訂がなされ、頭痛の診断と治療の標準化が行われるようになりました。また、2008年からは頭痛専門医試験が行われ、専門医試験による日本頭痛学会専門医の数も800名以上を数えます。
そして昨年、医療者と患者間の頭痛診療の連携を目的として頭痛協会が発足。本年3月には頭痛研究・医療の発展に寄与するリーダー育成を目的としてHeadache Master School in Asiaが開催され、わが国の頭痛医療の国際的な広がりが期待されており、このような時期に日本頭痛学会総会を岩手で開催させていただくことを教室員一同、大変光栄に存じております。
本総会はすべての応募演題を口演とし、演題の採択にあたっては、外部委員による査読審査を導入いたしました。その結果、153もの多数の演題が採択されました。学会前日の11月14日(木)にはプレイブニングセミナーを開催し、11月15日からの本総会では「頭痛診療の均てん化‐Ubiquitousな診療をめざして‐」をテーマに、わが国の頭痛診療と研究における特徴や地域差・格差、およびアジアや欧米諸国との相違点などについて国内外の幅広い分野から意見を求め議論し、日本の頭痛診療の礎をより堅実なものとして将来につなげることを期待して、魅力あるシンポジウム、教育講演、ランチョンセミナー、イブニングセミナー、招待講演を企画しました。特に、日本の頭痛診療の国際化の一助になればと考え、外国からの4演者(Dr. Chung, Dr. Diener, Dr. McGregor, Dr. Rapoport)を招いて、各所での英語によるdiscussionをお願いしておりますので、積極的なご参加を期待しております。また、学会翌日の11月17日(日)には、同じ会場において日本頭痛学会と日本頭痛協会の共催による市民公開講座も開催いたします。
本総会は関東以北で開催される初めての日本頭痛学会総会であります。南部藩20万石の城下町として栄えた社と水の都、みちのくの小京都「盛岡」にて、多数の会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【2】第41回 頭痛学会総会のご案内
- 総会会期
- 平成25年11月15日(金)、16日(土)の2日間
- テーマ
- 頭痛診療の均てん化―Ubiquitousな診療をめざして―
- 会長
- 寺山 靖夫(岩手医科大学医学部 内科学講座 神経内科・老年科分野)
- 総会会場
- いわて県民情報交流センター「アイーナ」TEL 019-606-1717
〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通1-7-1 (JR盛岡駅より徒歩5分)
- ホームページ
- http://jhs41.umin.jp/outline/index.html
多数の方々のご参加をお待ちしております。
【3】国際頭痛分類第3版(ICHD-III)beta版について
前回、お伝えしました様に国際頭痛学会より、国際頭痛分類第3版(ICHD-3β)が公開されました。
(http://www.jhsnet.net/kokusai_3_beta.html、国際頭痛学会http://www.ihs-headache.org/)
今回、日本語版の作成を日本頭痛学会のプロジェクトとして行うことが決まりました。日本語版作成委員会(の委員長:竹島多賀夫理事)が組織され、学会員の先生方にも有用な分類となるように作成する予定です。
どうぞご期待ください。
【4】頭痛学会員のWeb確認機能の開始について(広報委員会より、HPリンク)
日本頭痛学会ホームページより会員の皆様の所属、住所等登録情報の確認・修正機能に加え、会費納入状況、専門医の単位取得状況の確認を行えるようになります。
詳細につきましては日本頭痛学会ホームページをご参照下さい。
URL http://www.jhsnet.net/nyukai.html
※公開予定:2013年11月10日頃を予定しております。
【5】最近の頭痛研究トピックス
「GWASのメタアナリシスによる片頭痛疾患感受性遺伝子座の同定」
Anttila V, et al. Genome-wide meta-analysis identifies new susceptibility loci for migraine. Nat Genet 2013;45:912-917.
掲載日:2013/08/13
「小児および思春期の片頭痛患者における頭部自律神経症状の合併率」
Gelfand AA, et al. Cranial autonomic symptoms in pediatric migraine are the rule, not the exception. Neurology 2013;81:431-436.
掲載日:2013/08/13
「なぜストレスによって頭痛は増悪するのか?―視床下部と三叉神経脊髄路核との連絡線維とその機能」
Robert C, et al. Paraventricular hypothalamic regulation of trigeminovascular mechanisms involved in headaches. J Neurosci 2013;33:8827-8840.
掲載日:2013/07/18
詳細につきましてはホームページをご参照ください。(http://www.jhsnet.net/zutu_topics.html)
編集後記
【日本頭痛学会 企画・広報委員会】
ニュースレターに関するご意見、お問い合わせは、<info@jhsnet.net>までお願い致します。